株式会社 文教堂

中学校の教科書

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測量山

<「伝える」技術>
中学国語2「伝え合う言葉」教育出版

 この本にラジオやテレビで活躍しているジョン・カビラさんが書き下ろした「言葉の仕事」という一文があります。これはラジオで国語辞典の編纂者に対して行ったインタビューをそのまま文章にしたものです。会話のやりとりをただ文字にしただけではなく、インタビュアーがどう思って、こういう問いかけを行ったのかということが、別欄で記載されています。思考過程がわかるだけでなく、その会話技術というべきものを垣間みる事ができて、とても興味深いものになっています。対話能力を訓練する機会に乏しい現代では、このようなテクニックが有効になるのでしょう。

 「伝え合う」と言う書名通り、この教科書ではほかにも会話についての考え方や仕方などを解説した文章が載っています。少子化、子供部屋、テレビゲームなどで、会話そのものが少なくなっている時代の流れに則した内容です。しかし、その分、私のころにくらべて、小説のような読み物が少なくなっているようです。やはり少し寂しい感じがします。

 ものごとを正確に伝えるには、さまざまな技術が必要です。私は特にEメールを仕事で使うようになってから、そのことを痛感しました。多数の人に一遍にしかも手軽に連絡できる。便利なようですが、そこには行き違いが多く生じます。まず宛名の問題。相手の名前をToに入力するかCcにするか,Bccにするかによって、その重みが違ってきます。また、送信側と受信側がそういったEメールのルールを知っているかどうかによってもその意味合いが変わってきます。

 20年前ならば、見ず知らずの人に手紙を差し出すには、それなりの手間と時間がかかり、おのずから考える余裕もありましたが、時間に追われる現代では、文章がおざなりになりがちです。現にテレビでも、以前よりもテロップの間違いが目につくようになりました。さらに発信する人、受け取る人それぞれの立場が相まって誤解が生じやすくなっています。

 発信する人、受け取る人には20年前と同じように文章を考える余裕が必要なのですが、技術の進歩がその余裕を与えてくれなくなっているんじゃないでしょうか。移動中も音楽を聞いたり、携帯でメールしたり、何もしない時間は存在しないかのようです。

2006年12月記

<「科学演芸」>
新編 新しい科学 1上 東京書籍

 教科書や勉強に楽しさを求めるのはむずかしいことでしょうか?そうは思いません。小学生くらいのときはマンガばっかり読んでいたのですが、おかげで漢字が読めるようになりましたし、マンガ仕立ての本なんかもよく読みました。学研の学習漫画、ひみつシリーズも大好きな本で、繰り返し読んでいました。

 しかし、なんでもマンガ仕立てにすればいいというわけではなく、その出版社や作家によって出来不出来は子供にもはっきりわかりました。情報をそのまま伝えるだけでは、「面白くない」のです。

 「科学演芸」というエンターテイメントグループがあります。この教科書でも紹介されていますが、とてもユニークな活動をしていますので、ぜひ科学演芸のサイトをご覧いただきたいと思います。特に面白かったのが、その歌です。ただ聞いていると、普通の歌なんですが、その解説をみるとためになってしまうという、一石二鳥のような歌です。

 面白い、面白くないで勉強は判断できません。でも、勉強したいと思う好奇心は、まず「面白い」から始まってるんでしょう。

2007年1月記